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蕎麦は喉越し?歯触り?

 夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する迷亭先生が蕎麦の食べ方に関して、次のような一節があります。
 「そばは汁を三分の一だけつけ、一口に飲んでしまう。噛むと蕎麦の味がなくなる。つるつるとした喉をを滑り込むところに価値がある」と。

 ちょっとした疑問を持ったので、蕎麦を食べる時の喉越しと歯触りについて記してみようと思う。

 食べ物の持つ本来の味を味わうということは、舌を上手に使って、上下の歯で噛むという動作があって、初めて可能になるのだと思います。
 
 まず、ご飯を食べる時、皆さんは何回噛むかということは意識したことがあるかもしれませんが、舌に米粒があたる感触を意識したことはあまりないのだろうと想像します。
 大粒の米か小粒の米か、硬いか柔らかいかでずいぶん歯触りが違うものです。例えば美味しいおすし屋さんのシャリはしゃっきっとしていて、噛むともちもち感もあり、甘みが広がり大変美味しいことは皆さんもご存知の
はずです。シャープさともちもち感を兼ね備えているからでしょう。

 私は米に限らず、蕎麦も同じことが言えるのだと考えております。

 蕎麦を食べる時も、まずは歯触りからではないでしょうか。舌と上前歯で柔らかく挟むとシャープでしゃっきりとしているか、もちもち感が強い蕎麦なのかが判かります。

 それから、奥歯で噛むと蕎麦香りと独特の甘みがわかります。喉越しはそれからということになるでしょう。

 蕎麦なぜなぜ草紙(藤村和夫書)の中に「そばをたぐり込む食べ方ですと、そばは口の中でつながっています。・・・中略・・・さらに喉の奥で、舌の奥の部分を奥の上顎へぶっつけて・・・連続的に飲み込めるのです」という記述が喉越しをうまく表現しています。

 勿論、人それぞれの食べ方があリますから、一概には言い切れません。

 当店によく来る方で、食べる前に、蕎麦をよく眺めてから、箸で4,5本摘んで鼻の前に持ってゆき、そばの香りを楽しんでから食べる。

 蕎麦屋としては、緊張するものです。

 

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そばを楽しむ」カテゴリの記事

コメント

 『蕎麦の水切りはどの辺がいいのでしょう??』

 難しい質問ですね。私の乏しい経験からの答えになりますが・・・。

 まず、私のやり方は、茹で上げた後、冷水でよく蕎麦を洗いながら、締めます。

 水切りは次の工程ですね。笊を両手に持ち、両手の力を利用して、3,4度素早くそばを上下させます。その時が水切りです。それで盛り付ける時もありますし、切れていないと判断した時は、もう1、2度行います。

 笊をお盆で受けて(水が下に落ちなくするため)、盛り付けをいます。
 私のところの盛り付けは、皿にすのこをのせたものので、昔ながらのせいろではありません。

 見た目の蕎麦は瑞々しいですがすのこの下を見ますと水滴は殆ど落ちておりません。(すのこには当然水はつきます)

 この辺を目安にして水を切っておりますが。いかがでしょうか。

 水をしっかりと切らないと、仰るように蕎麦汁が水っぽくなりますね。これもよくない。
 もう一つの理由は蕎麦を伸びないようにする工夫の一つと自分は理解しております。

 蕎麦のタンパク質はよく水に溶け出すといいます。水切りがしっかりしていないと水に溶け出し、時間がたつと共に、残ったデンプン質が糊化してフカフカになり腰がなくなります。

 答えになったでしょうか。

投稿: そばがき | 2006年3月18日 (土) 20時14分

何時もコメントありがとうございます。
何時も思うんですが 蕎麦の水切りはどの辺が
いいのでしょう??
すのこや ザルに ほとんど水がつかない
位の 出来上がりが 好みなんですが・・
どうしても 水っぽい分 香り味が感じにくいと
思うからです。 強烈な香りを 減らせる
効果もありますが 出汁も薄くなりますよね
そんな点で 書き込みしていただけませんでしょうか??
来週の 平日にでも お願いします。

一口目は 少し取って 香りをかいで 出汁を浸けずに
口の中に入れるので 舌が先で その後
歯ごたえに なっています。
食べなれているところだと 歯ざわりが 一番に
なります。

投稿: x-x-x | 2006年3月17日 (金) 20時48分

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