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蕎麦ってどうしてそば汁だけで食すの?終章

 ここで醤油の起源を少し探ってみよう。
 ショウユは醤(ヒシオ)と油と書く。醤油の元となる醤は、肉や魚を叩いて潰し塩で漬け込み、発酵しさせて作る。油とは古い時代は液汁のことを指したそうである。
 紀元前700年前の頃、中国の古文書に醤と記されているので、この辺がルーツなのかもしれない。
 
 日本では、縄文時代にもひしおらしきものは発見されていれるが、本格的に作られるようになったのは大和朝廷の時代だそうである。
 奈良時代(710~784年)に中国や朝鮮から「穀醤」が伝わってきた。これが現在の日本の醤油の原型と云われている。
 奈良時代から、1000年後、現在のような醤油が江戸に出回るのは19世紀に入ってから、関東産の濃い口醤油(ヤマサ醤油は創業 1645年)が大量に生産されたからだという。
 
 江戸時代、芝居小屋や遊郭の近くに店を構える蕎麦屋増えてきた。蕎麦屋は待合にもよく使われ、その二階といえば逢引の場として絶好の場所だった。
 お客は食事を取るというより、色事の前のおやつ感覚で食べていたのだろうと予想することもできるのである。
 気の早い江戸っ子職人が、小腹が空いて、屋台の蕎麦屋で蕎麦をさっと手繰る時も間食程度であったのではないか。
 今で言うファーストフードとして定着していったのである。

 さて、本題の「蕎麦はそば汁以外はついていなくても食しますよね。どうしてでしょうか。」との質問についての答えとは・・・。

 ファーストフードとして定着していった蕎麦はさっと手繰って食べる粋な江戸っ子の伝統が、今でも伝わっていると思う。
 もう一つの理由は、やはり、蕎麦独特の香りと味を愉しむ日本人の味覚がそうするのだと考える。
 しかし、私の郷土の蕎麦はうどんほどある蕎麦をけんちん汁で食べていた。岩手北部にはそばっかけという味噌仕立ての料理もあるという。
 昔から、田舎の蕎麦料理は江戸っ子のような粋な食べ方はない。このようなことを考えに入れると蕎麦は、必ずしも、江戸っ子のように、辛ら汁に少し浸けてさっと手繰るような食べ方が正当ということでもなさそうである。
 外国にも蕎麦料理は数々ある。そば切りを食べるのを見て、外国人は「本当に美味しいと思っているのだろうか。」と疑問を投げかけるそうである。

 それぞれの国にはそれぞれの食文化の歴史がある。外国人には、そば切りをそば汁だけで食すのは日本人独自の食べ方と写るのであろう。

 参照サイト 醤油の豆知識 北伊醤油
 参照文献  そば打ち教本 そば大全

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