そばを楽しむ

常陸秋そばと収穫時期・食味の関係・・晒し蕎麦と関連は?

 最近、玄蕎麦の水分量と食味の関係が気になって、ネットで『早期収穫蕎麦の乾燥』という項目で検索を試みてみた。
 
 『常陸秋そば」は早期に収穫した黒化率の低いものほど、そば粉の色調は緑色が強くなり、見た目および香りが優れた「そば切り」となる。ただし、黒化率 70%程度でコンバイン収穫する場合、従来の刈り取り適期(黒化率 80~ 90%)と比べて、15%程度収量は低くなる。』・・出典(茨城県農業総合センター農業研究所)

 云っていることは『新そばは美味しい』と基本的には同じ意味と考えられる。

 ここでは玄蕎麦の水分量に言及はしていないが、他の研究論文を見てみると

『1. 成熟期を越えると脱粒により減収するため、黒化率70~80%(成熟期)頃の最も収量が高まる時期に収穫する。
2. 玄そばの乾燥仕上げ水分が13%よりも低い場合、そば粉は赤み(a*値)が増して、品質が低下するので過乾燥にはしない(表1)。
3. 成熟期(黒化率78%)に収穫したそばは香りに優れ、その後は黒化率の高まりとともに香りが劣る傾向がある(表2)。また、乾燥仕上水分は15%程度が香りに優れ、11%の過乾燥や17%の乾燥不足のそばではそば粉の香りが劣る傾向が見られる(表2)。』・・出典(平成19年度新潟県農林水産業研究成果集)

 この二つの論文から、早期に収穫した玄蕎麦(新そば)は、色調は緑色が強くなり、香りが優れた蕎麦きりになることが予測できる。

 当然、収穫してから、保存期間を経ての品質は、少しずつ劣化して食味を悪くすることは経験則から誰でも知っていることである。

 本日はここまで・・続きます。

 

 

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晒し玄蕎麦と水分量について

  晒し玄蕎麦の水分量はどのくらいあるのか計量したことがなかったので、本日、常陸農協高萩支店で計測をしていただいた。12902

 12時間晒して、陰干しを二日した後、天日で一日干した水分量は19.2%であった。

 同じ方法で作られた玄蕎麦を10日間冷蔵庫で保存した玄蕎麦の水分量は15.7%でした。

 これを石臼で挽いた結果は19.8%の晒し玄蕎麦の方が断然香りと甘みが強いということが判明しました。

 このことは、以下までも経験則で判っていたことですが、改めて水分量と風味の関係が立証できました。

 さて、蕎麦の水分量15%が規格(昭和27年設定)と云われています。

 これは何を意味しているのでしょうか。

 保管技術が良好でなかった時代は、長期に保管すると品質が劣化して異臭がでたり、カビが生えたする現象があるからである。

 生産農家や業者は、やはり出荷規格があるので、それに合格するように水分量を調整するであろう。このこと(水分量15%)は美味しいそば粉を作ることとは、大きく関係していることではないのである。

 水分量と風味の関係を深く考察してみると、15%がむしろ邪魔になるのだ。玄蕎麦を水に晒すという行為は水分を何十%も与えることなのである。

 私の周りの農家の方も玄蕎麦を晒すと云う行為を見てびっくりしていた。「蕎麦がだめになるよ!」と・・・

 しかし、この方法は、品質が劣化してしまった玄蕎麦であっても、見事に、新そば以上に美味しさがよみがえるのである。

 うそのような本当な話である。

 このことから判ることは、水分量15%は美味しさとは関係がないという事より、15%に囚われないように考えるべきであろう。

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片山虎之介氏の「蕎麦屋の歩き方」に触発されて

 フェースブックで「いいね」で紹介されていた片山虎之介氏の
蕎麦屋の歩き方 第12回 蕎麦は昔のままがいい〜4」に触発されて、少し「蕎麦の話」を書いていこうと思う。

 このシリーズは、経験豊富な蕎麦職人が、申し合わせたようにつぶやく「昔の蕎麦は、おいしかった!」という言葉から、片山氏も「昔の蕎麦は、ほんとうにおいしかったのか。」との答えを探すべく、蕎麦の食べ歩きを始める内容になっている。

 「ひょっとしたら、地方の小さな村や町に、そういう伝統が細々と残っているということはないのだろうか。」という期待を込めながらの蕎麦の食べ歩きの記事は、蕎麦屋にとっても大変興味をひくものである。

 さて、私なりの経験談をお話したいと思う。

 個人の経験談なので、江戸時代等の話ではない。私の子供の頃、祖母や母が打ってくれた蕎麦の話である。

 時代は戦後間もない昭和20年代である。

 まだ、その頃は、近くに蕎麦を挽いてくれる製粉所があった。


 蕎麦を蒔くときは、決まって8月25日と決まっている土地柄である。
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 蕎麦の収穫は75日と云われている。天日で干され、きねでたたかれて、玄蕎麦が収穫される。その後、唐箕でゴミや石が選別される。

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 これではまだ、ごみや泥が残っている。製粉所で磨きがかけられて、石抜きされてから製粉され粉になる。

 もちろん、蕎麦が打つ蕎麦は、十割そばである。つなぎは自然薯。そばは、今風の見事な細い蕎麦の姿はしていない。

 太くて短い麺をけんちん汁に入れて食べるけんちん蕎麦である。茹でたてという訳でなくしばらく置いた蕎麦である。ふにゃっと柔らかいのであるが、蕎麦の風味と甘みがあって美味しかった思い出がある。

 「昔の蕎麦は、美味しかった。」・・・今の時代の様に、美味しい食べ物が無かった時代である。美味しいものとは何かという比較も出来ない。

 その味は絶対的な存在として記憶に残っているのかもしれない。

 片山氏が追い求めている「蕎麦は昔のままがいい」という話とは違うかもしれないが、人の記憶と云うものは、絶対的なものなのかもしれない。

 (参考写真 蕎麦屋を始めたころは自家栽培をしておりました。)、

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日本人の味覚 うま味

 蕎麦を好む方は旨味や風味、そして食感に拘る方が多く、店サイドとしてはお客様のご注文に対処する方法がなかなかなく難しいものです。

 何年か前に、蕎麦の美味しさについて語ったことがありましたが、何年蕎麦を打ち続けていても、,これが本当の蕎麦の美味しさだという域になかなか達しません。

 もう一度、深く考えてみたいとおもいます。

 そのためには、一般的な美味しさを感じる要素である味覚について考えていきたい。

 味覚とは、人が食物を食べて味を識別できる感覚のことである。甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の五つの基本味があるのは、皆さんご存じでしょうか。

 旨味はトータルとしての美味しさと理解しておりましたが、うま味と書くと意味が違ってくるのですね。

 「うま味」とは、鰹節や昆布でとるだしの美味しさのことで、日本人独特のもののようです。

 日本の食文化「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された理由の一つにもなったといいます。

 日本人はもともと出汁の美味しさは知っておりましたが、100年前に、池田菊苗氏が昆布から発見したグルタミン酸ナトリウムの味をうま味と称したことで使われるようになりました。

 日本人の繊細な舌の感覚はすごーい!

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5分後の蕎麦

 五分後の蕎麦という事を知ってますか。

 「何! それ」と云われそうです。

 蕎麦の味は、なかなか繊細で微妙です。

 そもそも、蕎麦の味とはいかなるものでしょうか。

 とても、一口には表現できません。茹で上げたての瑞々しいそばをお客様に出すと「美味しそう!」という。

 茹で上げたてのそばは、見た目も美しく、確かに美味しい。表現するとすれば、「草原に吹く一瞬の風・・・清風」とでも云いましょうか…。
 
 でも、5分待ってください。

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 蕎麦の美味しさの秘密を教えましょう。

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手酌で一杯

 昨夜、今夜と手酌で一人酒です。昨夜は開運の本醸造、
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 燗をすると辛みが消えてふくらみが増し美味しいです。そば前にはピッタリですね。

 今夜は粗挽きそばがきを肴に四季桜で一杯やっております。
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 四季桜も美味しい酒ですが、開運より香りが勝りますので、蕎麦がきには少し合わないかもしれません。


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日立市の話題を英文で紹介しているページ・・HYOTAN

 日立市を英文で紹介しているボランテアグループがあります。

 グループ名は「HYOTAN」と云います。

 情報更新は不定期ですが、月に何回かは更新されております。

 内容も濃く話題も適切です。


 Hyotan Hitachi City,Now

 Presented by Hyotan Group

 October 5, 2013.

 What's New !!

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ニラせんべい

 今年の春に、けんみんショーで長野県北信地方の郷土食「ニラせんべい」が紹介されていました。その姿は韓国のチジミの様でした。

 小麦粉で作るそうですが、蕎麦屋ですので、蕎麦粉で作ってみました。上手くゆくかどうか心配でしたが、何とか出来ました。

 ニラの香りが強く蕎麦の香りはあまりしませんが、なかなか美味しいものです。

たれは醤油、味噌、酢、砂糖をブレンドして作りました。

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 そう云えば、栃木県鹿沼市では、昔から市民に愛されている「にらそば」という物がありますね。
  
 蕎麦粉とニラは意外と相性がいいのかもしれません。

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新そばの便り

 蕎麦好きには堪らない便りです。

 本日のお客様も「この蕎麦すごく甘い! 新そばですか」とのお尋ねがありました。

 「玄蕎麦を特別に加工しているのです」と答えておきました。

 晒し玄蕎麦造りは当店のオリジナルです。説明するには時間がかかりますし、秘伝のところもあります。

 11月には、常陸秋そばの新そばが出回りますが、新そばが決して風味がよいとは限りません。

 新そば祭りで挽きたての蕎麦を食べた経験は数限りなくありますが、期待したほどの風味や美味しさは感じたことはありません。

 今まで蕎麦の本物の風味を感じたことがない方は、是非「晒し玄蕎麦造り」の挽きたての蕎麦を味わってください。

 これが本当の.蕎麦かと納得していただけると存じます。

 「わざわざ、高速を使って来たかいがあった」と云われるような店にしていきたいと常々心に決めております。

 自画自賛のところがありましたが、心意気を感じてほしいのです。Mori01


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蕎麦のよもやま話 2回目 (地域誌 タウンろーど)

 日立市北部をカバーしている地域誌「 タウンろーど 」(読売新聞 下平新聞店)に本年2月から、月1回のペースで蕎麦のよもやま話を書き綴っております。

 興味ある方は、ちょっと目を通してください。

 第2回目は③あなたの好みは生蕎麦それとも二八蕎麦? ④歌舞伎に登場する蕎麦屋

 
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